2018年6月6日

ホンダジェット、日本での販売を開始

ホンダジェット、日本での販売を開始

クラス最高峰の性能を実現したホンダジェットエリート。最大定員は乗員を含め7名。

 日本でホンダジェットの販売が開始されると聞いても、ほとんどの方はピンとこないかもしれない。それもそのはず、ビジネスジェット機は北米では約2万機が就航しているが、日本ではわずか57機(2016年現在)というから当たり前かもしれない。

 それはさておき、主翼上面にエンジンを配置するという世界でも類を見ないホンダ独自のテクノロジーによって開発されたホンダジェット。1986年に研究開発を開始し、2003年には実験機を開発、2006年北米で受注を開始、2012年量産機の生産を開始、2015年には引渡しを開始し、すでに6地域67カ国で販売されている。航空機としては新参ながら、空の上でもホンダクオリティは高い評価を得ており、昨年は同クラスでの受注数が世界第一位になるほど好評をもって受け入れられている。

 今回日本で販売される「HondaJet Elite」は、約17パーセントの航続距離延長(+396km)、新インレット構造による静粛性の向上、安全性制御をさらに進化させたコクピットなど従来型に改良を加えた最新型。燃費(同クラス比で年間平均で208リットルのドラム缶150本分節約)、最高速度(782km/h)、最大運用高度(13106m)、上昇性能(1250m/min)、航続距離(2661km)というハイスペックに加え、静粛性や室内サイズなど全ての主要性能項目で小型ビジネスジェット機でクラス最高水準を実現した。

 実は日本でも小型ジェット機の潜在的購買能力は高いそうなのだが、活用するためのインフラが欧米のように整備されていないことが普及を阻む原因のひとつである。そのような点の改善を含めてビジネスジェット市場の拡大を目指し、今後4〜5年で現在の2倍程度の市場開拓を目指す。国内の販売は、丸紅エアロスペースが行い、2019年前半の搬入開始を予定している。

 また前記のように一般的にはあまり縁のなさそうなホンダジェットだが、例えば最近よく見かけるオンデマンドバスのように、小さな地方空港へのエアリムジン的な使われ方にも適している。日本国内には84の空港が存在しているが、ホンダジェットならば日本国内の空港間をノンストップで結ぶことが可能。さらに北京、上海、台北などへも無給油で飛べる能力を持っているので、エアコミューターとしての高いポテンシャルも秘めている。

 かつて、スーパーカブが、それまでの常識をことごとく覆し、パーソナルモビリティの世界観を大きく変えたように、ホンダジェットも日本の空の常識を大きく変えていくかもしれない。ちなみに一番気になる価格は約5250000ドル。日本円にして約5億7750万円。性能や装備を考慮すれば、同クラスのビジネスジェット機と比較して、かなりお買い得だそうだ。

ホンダジェット

パイロットの負担を減らし、安全性も高めたヒューマンインターフェイス設計のコクピット。

ホンダジェット

スピーカーを使わない業界初のBongioviオーディオシステム(オプション)やギャレー、安全ベルト付きの化粧室など高品質なキャビン。

ホンダジェット

ホンダジェットの生みの親であり、現在HACI(Honda Aircraft Company LLC)の社長を務める藤野道格氏と、Hondaの八郷社長、丸紅航空機グループCEOの氏家氏、丸紅エアロスペースの遠矢社長。各社がタッグを組んでホンダジェットの新たな可能性を拓く。


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