小池東京都知事に要望──AJとAJ東京 都内ライダーが都に納付した行政制裁金を駐車場整備に!

バイクショップの全国組織「全国オートバイ協同組合連合会」(=AJ 大村直幸会長)と、地方組織の「東京オートバイ組合」(=AJ東京 野間健児理事長)が、小池百合子東京都知事と非公式に都内で面会した。
●取材・文:中島みなみ

 放置駐車確認制度が導入された2006年以降、東京都内のバイク放置駐車の摘発件数は100万台を超えた。東京都の二輪車保有台数は100万台。

「放置駐車が違法であることはわかるが、都内のライダーがすべて違反者となるような摘発は異常。単純に1人1回だから、何度も取り締まられている人もいるはず。圧倒的に駐車場が足りない現状を見直し、効果的な駐車場施策をお願いしたい。東京が変われば、全国が変わる」と、AJ東京・野間理事長は訴えた。

 特にAJ東京は、取締りを受けたバイク使用者が納付した反則金に相当する行政制裁金についても問題にする。反則金は国に納付されるが、行政制裁金は都道府県の収入となる。
 小池都知事に手渡された要望書には《オートバイの取締りを1件あたり9000円で計算すると、10年で8億4700万円になる。二輪車の駐車場の絶対数は不足しており、二輪車駐車場整備に使われることを切に願いたい》


小池都知事と面談するAJ大村会長(右手前から2人目)とAJ東京野間理事長(右手前から3人目)。

 バイク駐車場整備について行政は互いに責任を押し付け合って、四輪車のように駐車場整備が進まない。東京都は整備義務は市区町にあるとして、四輪車のような都条例制定を拒否している。23区のほとんどは駐車場受入対象車両を排気量50ccバイクに限定し、これも放置駐車の摘発件数を全国ワーストに固定化する要因だ。

 10年前と比較すると、バイク駐車場が増えていることは確かだ。しかし野間氏は「東京都はバイク保有台数100台に対して、駐車場は1台しかない。一般ライダーや商業者は駐車場が皆無なのに課される“罰金”を嘆いている」と深刻な現状を説明した。

■東京都管轄の建物に駐車場を!

 小池知事との面談は約40分続いた。その中で野間理事長は、今すぐ東京都ができる対策についても提案した。
「東京国際フォーラムのような東京都が管轄する建物にバイクを受け入れてもらいたい」

 東京国際フォーラムには、地下3階に一般利用できる駐車場がある。また、自転車の駐輪場もある。しかし、バイクは次のような理由から受け入れられない。
「地下3階の駐車場には坂道を下っていく構造になっている。途中の地下2階には荷下ろしスペースがあり、搬入搬出の貨物車と混在する。安全確保の観点から近隣の駐車場をご案内している」(株式会社東京国際フォーラム広報担当)

 絶対的にバイク駐車場が不足する中で、東京都の筆頭株主の施設でも駐車拒否の現状が続いている。




昨年10月には、全国初となる公道の斜め駐車が、東京・銀座の二輪車パーキングチケットで実現した。

 AJの大村会長は、バイク駐車問題は東京都だけの問題ではないと、指摘する。
「神奈川県は保有台数約92万5000台の67%、62万2000台が摘発されている」

 駐車場施策を担当する国土交通省街路交通施設課は2月1日、都道府県や政令指定都市の担当者を本省に集めて「全国駐車場政策担当者会議」を開催。駐車整備の課題を説明する中で、今年もバイク駐車場整備の促進を求める。同省はバイク駐車場が不足している認識、自治体に促進を求める内容を10年近く会議の中で続けているのだが、国交省がある千代田区の施設でも、この有様だ。

 野間理事長は「この面談をきっかけに、都の担当者を紹介いただき要望を重ねていきたい」と意気込んでいる。