第13回CB Owner’s Meeting in 富士スピードウェイ 2018/07/08 富士山の麓に集まったCBたち!富士スピードウェイで初開催

日本のシンボル富士山の麓にあって、モータースポーツシーンに多くのドラマを生んできた「富士スピードウェイ」でCBオーナーズミーティングが開催された。戻り梅雨の長雨が心配された開催日には763名ものオーナーが集まり、13回目を数える今回はCBの威信をかけたニューモデルが会場で発表され参加者の垂涎の的になっていた。

●レポート&写真:泉田陸男
●写真:ホンダモーターサイクルジャパン
●取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン

富士山の麓「富士スピードウェイ」で初開催のCBオーナーズミーティング


 「CBオーナーズミーティング」は今年に入って4月1日に第11回開催「HSR九州」、6月3日に第12回開催「ツインリンンクもてぎ」と既に2回が実施され、今回は過去に開催されていない「富士スピードウェイ」を会場として実施された。戻り梅雨の長雨が心配されていた当日は若干の通り雨はあったものの、概ね晴れてライダー達の運気を反映していたようだ。さすがに天候を気にしてか朝の出足しは鈍かったが、時間を追うごとに来場者は増えていき、最終的には参加者は763名のオーナーとその同伴者91名を合わせて854名もの参加者が来場した。「「富士スピードウェイ」という場所は東日本地域と西日本地域の間という条件からか、多くの中部、関西圏のオーナーも参加していた。
 早々に到着していたオーナー達は9時の受付開始を待ちきれない様子で、時間になると共に受付テントに駆けつけ参加登録をしていた。そして多くの参加者が期待しているサーキットの本コースを自分のCBで走ることのできるパレードランの受付も合わせて行っていた。会場として準備された「富士スピードウェイ」内のジムカーナコースはおおよそ1000台以上を収容できる広さにもかかわらず10時頃には多くのCBで埋め尽くされてしまった。

「富士スピードウェイ」内にあるミーティング会場のジムカーナコースへと向かってくるCBオーナー達。

会場内の係員の指示に従って指定された駐車スペースへと向かう参加者達。


会場内に設営された受付テントで登録を行い参加証と記念品を受け取るオーナー。 広大な「富士スピードウェイ」の本コースグランドスタンド裏にあるジムカーナコースに準備された会場を埋め尽くすCB。

 今回もCBオーナーズミーティングを盛り上げ、参加者の満足をサポートしてくれる協賛各社がテントを設営して、訪れた参加者に楽しく充実したバイクライフを過ごしてもらうための情報を丁寧に提供していた。各社ともテントを訪れるオーナーに自社製品の紹介はもとより、様々な製品や情報を惜しみなく提供していた。加えて、各社とも「じゃん拳大会」に賞品提供していてライダー達の期待を大きく膨らませていた。

参加受付を終了すると引き続き隣のテントでパレードランの参加申し込みを行う参加者。



オートバイにとって重要な走行イクイップメント、高性能タイヤを供給するダンロップのテント。 マフラーを始めとするマシンのリプレイスパーツを供給するアールズギアのテント。 ツーリング用品を始めとする様々なオートバイアクセサリーを供給するキジマのテント。



レースシーンでも活躍する高性能タイヤメーカー、バトラックスブランドを展開するブリヂストンのテント。 多様なライディングウエアやオリジナルパーツ、リプレイスパーツなどを扱うデイトナのテント。 純正CBウエア、純正CBアクセサリーを販売するホンダモーターサイクルジャパンのテント。

新型モデル試乗会は大人気

 今回、会場の一角に用意されたCBの新型モデルの試乗会は参加者には超人気のイベントとなった。試乗会場の前に設置されたボードから10分間隔の時間ごとに貼られた車種名が記載された希望の試乗カードを剥がし試乗受付を行い、指定された時間に試乗会場にヘルメットを持っていき10分間の試乗を行うというイベントだ。
 2018年式のCB1000R、CB1300 SUPER FOUR、CB1300 SUPER BOL D’OR、CB1100、CB1100RS、CB250R、Rebel 250、Rebel 500が用意され、それぞれを体験してみたい人、次期購入マシンとしての試乗など、目的は違っても日頃は体験できないライディング体験ができるとあって予約カードはあっという間になくなっていた。
 自分のマシンとの違いを認識したというオーナーは、自分のマシン選択が間違っていなかったと満足げなオーナーもいれば、新型モデルのパフォーマンスに魅了され買い替えを決意したオーナーもいた。 



試乗会場の試乗カードが貼られたボード前で乗りたいマシンのカードを探すオーナー達。


試乗会場のテント横に整列されたマシンはピカピカの今年度モデル。

オープニングステージには新型CB1300SPが‼︎

 11時には早朝にパラついていた雨もあがり、会場中央に設営された特設ステージでオープニングセレモニーが始まった。司会者の中野真矢氏と下川原利紗さんが登壇し、その左右には白いカバーに覆われたマシンが置かれていて、会場に集まった参加者達は興味津々で幕が上がるのを待っていたようだ。恒例のモーターサイクルジャパン加藤千明代表取締役社長よりの挨拶があり、ホンダの中でもCBブランドの重要性、継続性を大変重要視しているとの意思表明があった。そして、今回集まってもらったそのCBオーナーのために、満足とミーティングの陳腐化がないようにサプライズで新CB1300 SPがステージ上に用意されお披露目された。
 加藤社長の開会挨拶の後ステージ上には開発に携わった谷口主任研究員が登壇し、その特徴とコンセプトなどが説明され、参加者達は熱心に耳を傾けていた。



オープニングステージには中野氏と下川原さんが立ち、その脇には白いカバーの掛かったマシンが置かれていた。 加藤社長の開会の挨拶と共に左右のマシンに掛けられていたカバーが取られブルーに輝くCB1300 SPが現れた。
ミーティング会場でサプライズ発表されたCB1300 SUPER FOUR SP と CB1300 SUPER BOL D'OR SP︎



ステージ上でお披露目されたCB1300 SPの開発コンセプトを説明する本田技術研究所 CB1300SP開発LPL(ラージ・プロジェクト・リーダー)の谷口氏。 本田技術研究所 主任研究員 谷口昌幸氏。 ホンダモーターサイクルジャパン 商品企画課 主任 荒木順平氏。

 当日、サプライズで発表された「CB1300 SUPER FOUR SP 」と 「CB1300 SUPER BOL D’OR SP」の一般公開は今回が初めとなる。求められた開発コンセプトは乗り心地だった。CB1300に対する製品アンケート調査によるユーザーのリクエストで多かったのが足周りのグレードアップで、中でも多かったのがオーリンズサスペンションの搭載だったそうだ。上質な乗り心地を追求するためにスウェーデンのトップサスペンションメーカーのオーリンズとの共同開発によって、CB1300専用の正立フロントフォークとリアツインショックを完成させた。

 CB1300を実際にスウェーデンに送り装着調整を行い、更に日本へと送り返しロードテストを重ね調整を繰り返したという。

 従来持つCBの操縦安定性に加えて上質な乗り心地とマシンの軽快さを求めた結果、バネレートやショック長など細かな部分の検証が行われ、従来のCB1300に比較して車高が8mm高くなっている。改良はオーリンズ留まらず、CBR1100RRと同様のブレンボ製ラジアルマウントキャリパーも採用。さすがにレーシング仕様ではないのでマスターシリンダーはNISSIN製を採用し、握り心地とコントロール性を意識したセッティングになっている。オーリンズとブレンボを採用するにあたってブレーキディスクのオフセット位置も変わるので、実はホイールもCB1100の物を採用しているのだそうだ。

 その他にもターゲットユーザーがベテランライダーやロングツーリングユースのユーザーなどコアなユーザーを想定していて、ブルーを基調とした高級感のあるカラーリングやETC2.0を標準装備するなどオーナー心をくすぐる仕様となっている。

 気になる発売時期と価格だが、発売は今秋、価格はCB1300 SUPER FOUR SPが180万円台、CB1300 SUPER BOL D’OR SPは190万円台を想定しているらしい。


CB1300 SPに搭載されているゴールドに輝くオーリンズ製正立フロントフォークとブレンボ製ラジアルマウントブレーキキャリパー。

ブレンボ製4ポット対向ピストンブレーキキャリパーと組み合わされるNISSIN製マスターシリンダー。

フロントに合わせて組み合わされるオーリンズ製リザーバタンク付きリアツインショック。

乗り心地の向上をコンセプトに開発、発表されたCB1300 SUPER BOL D’OR SP(写真手前)CB1300 SUPER FOUR SP(写真奥)。

一本橋チャレンジの大歓声が溢れ、盛り上がる会場


一本橋チャレンジのお手本を披露した中野真矢氏のライディング。サーキットでのレース走行のような華麗な姿とはいかないようだ。 一般の参加者の中にも補助員付きで善戦するライダーが好タイムを出していた。

 今回も会場のセンターに設置された一本橋チャレンジの競技場には12時の開始に合わせて見物人や参加者たちが集まってきた。会場の真ん中にパイロンで仕切られたタイムを競い合う「一本橋チャレンジ」のための一本橋特設競技場が準備された。
 最初に中野氏と下川原さんがチャレンジし、お手本を披露することとなってその技術を見事に披露したが、中野氏が最後にエンストしたことは非公開にしておこう。参加者の中には驚くほどの時間をかけてゆっくりと安定して渡るライダーもいれば、スタート地点にスタンバイするだけで緊張のあまり笑顔が消えて強面に変わるライダーもいた。それでも周りの観客からは好タイムが出るたびに大歓声と拍手の嵐が沸き起こるとライダーが得意げな表情を浮かべていた。


 特設ステージではゲストのバイクジャーナリスト栗栖国安氏のトークショーも行われ、参加者を楽しませていた。
 協賛各社の協力を得て行われる恒例の賞品争奪じゃん拳大会も開催され、プレゼントされる賞品が紹介される度に参加者の熱い戦いが繰り広げられた。男女を問わず魅力ある賞品に、掲げる拳にも力がこもり、勝った参加者からは満面の笑みがこぼれていた。あわせて「一本橋チャレンジ」で最長タイムを記録した男女にも賞品が授与された。

ステージ上では、プレスライダーを経てバイクジャーナリストとして活躍される栗栖氏の楽しいトークショーで盛り上がっていた。



主催者、協賛会社から提供されたライダーにとって魅力的な賞品をゲットしようと、力一杯の拳を掲げる参加者達。 「一本橋チャレンジ」女性優勝者の記録は堂々の20秒58。優勝者のニャンコさんはCBミーティングでは3回目の優勝だそうだが、さすがに20秒越えは今回が初めてだそうだ。 「一本橋チャレンジ」総合優勝者は男性参加者のヨシヒロさん。優勝タイムは驚異の26秒95と他を圧倒する記録だった。前回の「もてぎ」で優勝を逃したので今回頑張ったそうだ。
有終のパレードラン

 全てのプログラムの終わりにはライダー憧れのイベント、自分の愛機で国際レーシングコースを走ることのできるパレードランだ。夕刻遅くの時間にもかかわらず、また遠方から参加のライダーであっても待ち望んでいた瞬間だ。憧れのレーシングコースを思う存分に走り、加藤社長自ら見送る中、参加者達は大満足だったに違いない。 



記憶に残る楽しい時間を過ごし、加藤社長とスタッフが見送る中、満足と心残りを胸に会場を後にする参加者。 憧れのサーキット走行はミーティング最後のハイライト。遅い時間にもかかわらず参加者達の走りは元気で楽しそうだった。

CBオーナー・インタビュー

■村里敏彦(ムラサトトシヒコ 中央)さんCB750F 1982年式 谷口俊之(タニグチトシユキ 右)さん CB1100F 年式不明 捻金良太郎(ネジカネリョウタロウ 左)さんCB1100F 年式不明
■村里さんと捻金さん、そして所用のため先に帰宅した宮沢さんの3人で前日より道志の森キャンプ場でテント泊をして前夜祭を行い、会場で谷口さんと合流したというツーリング仲間。キャンプ組の村里さんと捻金さんはCBオーナーズミーティングの参加は今回初めてで、どうしても新型モデルの試乗会で乗りたいマシンがあったので来たそうだ。お目当のマシンはCB1100とCB1300ということでインタビュー中に試乗時間が来てしまい慌てて試乗会場へと走っていった。

■岡野暢広(オカノノブヒロ)さん
■CB1100 2017年式
■東京都大田区から参加した岡野さんは「鈴鹿」と「もてぎ」両会場のCBオーナーズミーティングに参加。パレードランでの両サーキットの違いを体験できたことが印象に残っていて、「今回の富士スピードウェイも大変楽しみ」だと言う。CB1100を手に入れるまではレンタルバイクで念入りに車種選びをしたそうで、CB1100はツーリング志向の自分にはぴったりだと思っていたが、ミーティングでサーキット走行を体験してからは二台目としてレーサーレプリカが欲しくなってしまったと言う。

■吉田昌秋 (ヨシダマサアキ)さん
■CB350 FOUR 1974年式
■愛知県豊橋市から一般道を利用して来た吉田さんは、「ゆったりと走るツーリングが好き」で、スタイルでは集合マフラーより4本マフラーが好みということでCB350FOURを購入。鈴鹿でのCBオーナーズミーティングにも参加したが、富士スピードウェイに来たことがなかったので初開催ということの関心もあって今回参加。2人のお孫さんがいて、「孫さんの、近々のお誕生日プレゼントを買わなければいけないところを抜け出してきたそうでチョット後ろめたい」と苦笑い。

■中條恵介(チュウジョウケイスケ)さん
■CB1100 2011年式
■愛知県春日井市在住の中条さんは、CBオーナーズミーティングには第10回開催の鈴鹿に続いて2回目の参加。当日は朝の雨がやむのを待って出てきたら受付時間ギリギリの到着になってしまった。前回の鈴鹿でのパレードランで数々の有名ライダーが駆け抜けたコースの感慨が脳裏に残り、今回もパレードランを期待してきたと言う。愛車CB1100はとても気に入っているが、後から発売された6速モデルがチョット羨ましいとのこと。

■高橋㓛 (タカハシイサオ)さん 益美(マスミ)さん ご夫婦
■CB1100EX 2014年式
■埼玉県鴻巣市からタンデムで来た高橋さんは、30年ほどバイクから遠ざかっていて、3年ほど前に復活したリターンライダー。CBオーナーズミーティングには去年と今年の「もてぎ」に続き3回目の参加。ミーティングでは若かりし頃に見た旧車に出会いたくて、会場駐車場を歩き回ったそうだ。パレードランも魅力的なので次回の鈴鹿のミーティングで是非参加したいとのことだった。

■小宮山良明(コミヤマヨシアキ)さん
■CB250F 2013年式
■小宮山さんは地元静岡県小山町から参加のリターンライダーで、還暦を過ぎ写真や釣りなど多趣味な中、バイクが一番楽しいと感じ現在のCB250Fを購入したそうだ。「本当は大型バイクが欲しかった」が、奥様の許可が下りず現在のCBに乗っている。燃費が良く性能も昔のバイクに比べてはるかに良いので気に入っていると言う。普段は近場の箱根や丹沢、道志などをツーリングしているそうで、今度は鈴鹿のミーティングにも是非参加したいとのこと。