『Tour the Red@あさま』

■レポート:河野正士 ■写真:Ducati Japan 

5月19日(土)、ドゥカティのオールラウンドモデル、ムルティストラーダを体感できるイベント『Tour the Red@あさま』(ツアー・ザ・レッド)が開催された。前日までの天気予報を覆す、初夏を思わせる強い日差しと爽やかな風が吹いた浅間山周辺で開催されたこのイベントをレポートする。

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 昨2017年に、4年ぶりに開催された『Tour the Red』。初開催は“4 in 1bike”= 4つの異なるキャラクターを1台のバイクで堪能できるドゥカティ・ムルティストラーダが、“スカイフック”と呼ばれる電子制御によるセミアクティブサスペンションを搭載した新型ムルティストラーダ1200Sのデビューに合わせた2013年だった。そのときは、拡充を図るドゥカティの世界観を体感するべく、ムルティストラーダに加え、ハイパーモタードやディアベルなども用意。ムルティストラーダに興味を持つユーザーを対象に、新技術のプレゼンテーションやワークショップが組み込まれた、1泊2日のプレミアムツーリングという内容だった。
 そして昨年は「ムルティストラーダ950」をラインナップに加えた、充実したムルティ・ファミリーを体験する、これまた1泊2日のプレミアムツーリングだった。
 しかし今回の「Tour the Red@あさま」は、ムルティストラーダ・オーナーに向けたコミュニティの活性化を主な目的とした。

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午前と午後の2グループで開催された『Tour the Red@あさま』。午前グループのプログラムが終了し、ベースキャンプに戻ってきたときに、午後グループと一緒に記念撮影。

“スポーツ/ツーリング/アーバン/エンデューロ”と、異なる4つのキャラクターを持つムルティストラーダのすべてを堪能するために用意されたのは、浅間山を中心に、その北側となる群馬県側を走る“つまごいパノラマライン”と、湯の丸スキー場へと向かうワインディング。そして浅間山の麓にある浅間火山レース跡地を使ったオフロード走行だ。ムルティストラーダが“ムルティ=マルチ”である由縁は高いオフロード走破性にある。それをオフロード上級者はもちろん、初心者でもしっかりと堪能できるよう、浅間火山レース跡地での走行を含むルートが組まれていた。

明け方まで雨が降っていたものの、その後は雨が止み、夕方まで快晴。午前&午後グループともに、雲ひとつない快晴のなか、全行程を走ることができた。 浅間火山レース跡地もベストコンディション!

 そこに国内販売が開始されたばかりの“ムルティストラーダ1260S“や“ムルティストラーダ1260パイクス・ピーク”、そして“ムルティストラーダ950”“ムルティストラーダ1200エンデューロ”の試乗車が持ち込まれ、浅間火山レース跡地でそれらの試乗が可能であった。

参加者に記念品として手渡された『Tour the Red』のオフィシャルステッカー。みなさん、車体に貼り付けていた。 浅間火山レース跡地での走行は、オフロードファンにとっては夢にまで見たコンテンツ。またオフロード初心者やビギナーにとっても、安心してオフロード走行が楽しめるコースレイアウトになっていた。

 イベントは午前と午後の2グループに分かれて開催。ともにほぼ定員となり、北は北海道、西は徳島から自走でやってきたムルティ乗りたちが、青空にくっきりとそびえる浅間山に見守られながらライディングを堪能した。
 ほとんどのムルティ乗りたちは、ムルティストラーダだけでグループツーリングを行うのはこれが初めて。集まった瞬間から意気投合し、ツーリングの休憩時間やランチタイムには、さかんに情報交換が行われていた。また浅間火山レース跡地でのオフロード走行も好評だった。日本のモーターサイクル・レースの発祥の地を走ることができること、またムルティストラーダのような大排気量車が、そのエンジンパワーと最新の電子制御テクノロジーを堪能できたことに、その満足度は高かったようだ。

午前午後ともに、集合時間の1時間前までに各参加者が全員集合。その強い意気込みが感じられた。 浅間火山レース跡地では、コース確認を兼ね、最初の数周のみ先導付きで慣熟走行。その後はフリー走行となった。

 ムルティストラーダは2018年でデビュー15周年を迎えた。欧州では圧倒的人気を誇るムルティストラーダ。日本においてもその存在がしっかりと根付いている。この『Tour the Red@あさま』のようなイベントによって既存オーナーたちのコミュニティが活性化し、さらにオフロードを堪能できる機会が増えれば日本におけるムルティストラーダの存在感はさらに増すだろう。今回のイベントで、その潜在的なコミュニティとマーケットのポテンシャルを感じることができた。

試乗コースは、浅間火山レース跡地での走行を除き、全行程約60km。撮影や休憩を挟み1時間少々で走りきる。浅間山を望むつまごいパノラマライン、そして湯の丸スキー場へと向かうワインディングのメインルートに信号はたったひとつ。とにかく気持ちが良いルートだった。
ほとんどの参加者が、これだけ多くのムルティストラーダとマスツーリングをするのは今回が初めてだったという。
浅間火山レース跡地では、各参加者の愛車で走行を楽しむことはもちろん、国内販売が開始されたばかりのムルティストラーダ1260Sやムルティストラーダ1260パイクス・ピーク、そしてムルティストラーダ950、ムルティストラーダ1200エンデューロの試乗車も用意された。
紀州鉄道軽井沢ホテルのコテージが『Tour the Red@あさま』のベースキャンプとなった。ここで出発前のブリーフィングやコース説明が行われ、ランチも提供された。
参加者たちはすぐに打ち解け、情報交換や新型車についての意見交換などを積極的に行っていた。また午前午後ともに、ドゥカティ・ジャパン代表のリンドストレーム・マッツ氏もムルティストラーダ950を駆り全行程に参加。走りを楽しむとともに、参加者との交流を図っていた
ツーリングコースの設定やツアーの先導など、『Tour the Red』のコーディネイターを務めたのはジャーナリストの松井勉さん。同じく、ジャーナリストのノア・セレンさんもインストラクターとしてイベントをサポートした。

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