YAMAHA TMAX530 ATスポーツコミューターで“バビューン”と快速・快適ロング・ツーリング2017! その2

「シーカヤック乗りに来ない?」 とまた誘われた。今回は瀬戸内海に浮かぶ無人島を目指すらしい。ということで友との2年振りの再会のため、西を目指した。もちろん相棒は前回同様、“快速・快適”ヤマハのオートマチック・スポーツコミューター「TMAX530」。フル・モデルチェンジで全身アップグレードが施された最新モデルだ。季節は変わってしまいましたが、その第2回です。

●報告:高橋二朗 
●協力:ヤマハ発動機 http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/

帰京後もパラレルツイン・エンジンの快感が……

 さて、東京を出発してから3日目。最大の目的、友との再会。そしてシーカヤックで瀬戸内海に浮かぶ無人島を目指す。呉に同い年の3人が集まり、海上自衛隊呉史料館を見学後、2年ぶりの江田島へ。今回は入鹿海水浴場をベースに活動。天気は上々だ。ただ、スケジュールの関係で無人島に向かうことは断念、一度沖に出てから北上、“無人”の砂浜を目指した。2年振りのシーカヤックだが、初心者向けの船艇なのだろう、とても安定している。今回は潮の関係か、海上に昆布のような海藻がやたら浮いている。それでも瀬戸内の海は透明感バツグン。砂浜に到着後、さっそく海にぷかぷかと浮いてみる。気持ちいい! 

 久々の再会だが3人の間で言葉は少ない。それぞれがこの瞬間を楽しんでいる。お互い、とくに気を遣うことがない。それがいいのだ。TMAXで900km弱の距離を走ってきた至福の時。私は海で浮遊→砂浜でゴロ寝の繰り返し。贅沢な時間を過ごさせていただいた。




東京を出発して3日目の朝、東広島から港町・呉へ移動、広島市在住の植月さん、東京からSR400で自走の宮門さんと無事合流。まずは海上自衛隊呉史料館(愛称:てつのくじら館)を見学(入館無料)。実物の潜水艦に圧倒されます。操縦室(?)にも入れ、潜望鏡を覗くことも可。閉所恐怖症の自分は潜水艦の乗組員にはなれないなと思いました。

 ベースに戻った後は付近を散策。明治時代に作られた砲台遺跡がある三高山(砲台山)やETTA JAZZ CAFEへ。こちらのカフェ、VIP席からの絶景が見どころで、厳島(宮島)や遠くには山口・岩国も望める。訪れた時間帯はサンセットも楽しめた。またまた江田島の魅力に触れることができた。ほんと、こういう時間はあっという間に過ぎていく……。

 で、今回もスケジュールの関係で私ひとり、帰京せねばならない。僅かな時間であったが濃密な時間を過ごすことができたので悔いはない。再会を約束し、TMAXで東へ向かう。この日は兵庫県の相生を目指した。東広島・呉自動車道で高屋JCTから山陽自動車道へ。今回の道中で高速道路をクルージングするのはこの時が初めてだった。さすが530ccのパラレルツインを搭載するTMAXはハイウェイでも快速ぶりを発揮。ちなみに100km/h巡行時の回転数は約5000回転。

 辺りはすっかり日が暮れてしまったが、LEDのヘッドライトはこれまで体験してきた二輪車用LEDヘッドライトよりもライダーの視点から明るく感じ、特にハイビームは街灯の少ない道では心強い。

 福山を過ぎたあたりからポツポツと雨が降り出した。ウインドスクリーンを最も高くして雨粒をしのいできたが、岡山市に近づくにつれゲリラ豪雨的雨脚に。レインスーツを着たいが高速の途中で止まるワケにもいかず、吉備SAへやっとのことでピットイン。やはり局地的な雨雲だったらしく、兵庫県に入ったら路面は乾いていた。レインスーツを乾かす意味でそのまま走り続けたが、ウインドスクリーンやフルボディカバーでなかったらパンツまでズブ濡れだっただろう。




江田島に移動。静かでキレイな入鹿海水浴場からシーカヤックを沖に向かって出す。今回は無人島には行けなかったが、クルマやバイクでたどり着くことはできない、誰もいない砂浜へ上陸。海の音や日光浴を楽しむが、アブが鬱陶しい。



海から上がり、軽く江田島をツーリング。砲台山と呼ばれる三高山には100年以上前、日露戦争頃に作られた砲台や弾薬庫、兵舎の跡などがある。ETTA JAZZ CAFEでは冷たいグレープフルーツジュースで一息。断崖にせり出したVIP席は宮島や岩国も望める絶景ポイント。瀬戸内海のサンセットも楽しむ。マスターによるドローンの動画撮影も堪能させていただいた。

 翌朝、最終4日目。この日は日曜日ということもあって道の至るところで混雑が予想されたので、寄り道することなく一気に東京へ向かうことに。姫路の手前までは国道2号線を、その後は往路同様に自動車専用道路のバイパスや第2神明、阪神高速を通り、西宮からは名神高速道路へ。一気に東京へ向かう。ハイウェイクルーザー的要素も兼ね備えるTMAXの本領発揮といったところだ。

 やはり高速でのフロントスクリーンの効果は大きい。今回の車両はDXグレードということもあり、電動スイッチでスクリーンの高さを色々と試してみたが、高速巡行時は風切音が無くなり、とても快適。同様に、DXに標準装備となるクルーズコントロールも試してみた。実は私、二輪車でのクルコンは初体験。それまで、二輪のクルコンって例えばアメリカの平野のようなところ以外にあまり使い道はないのではないかと思っていたが、日本の高速道路でも左側車線を経済走行している時などには有用。右手でスロットルを捻る力が入っているか入っていないかで腕の疲労度はまるで違うはずだ。もちろん、日本仕様はメーター読みで100km/hをちょっと超えたあたりまでしか使えないようになっている。ハンドル左側のスイッチで速度の微調整も可能で、ブレーキまたはスロットルを全閉位置からさらに減速位置に回すとクルコンはオフになる。

 同様にDXに標準装備となるグリップヒーター、シートヒーターは季節柄、その有用性を試すことができなかった。また今回の道中、標準装備となるトラクションコントロールは、私の運転では作動することはなかった。

 東名高速の上りは日曜日ということもあって厚木近辺から渋滞が始まるが、日が暮れる前に無事帰京。走行距離はトータル1835km。ちなみに標準装備の燃費計のデータによると、燃費アベレージは24.5km/Lだった。尚、TMAX530は本場・欧州と同仕様なのだろう、燃料はハイオク指定となっている。




関西に行ったら必ず立ち寄ってしまう第二神明道路・名谷PA 。今回も名物「焼きそば定食」のご飯抜き、つまり焼きそば単品をいただく。 遠州森町PAで休憩。新東名高速の上りでは浜松SAの次ということで、空いてて落ち着いた雰囲気がいい。 そんな遠州森町PAに立ち寄ると、いつも食べてしまう「とろろそば」。今回は“冷”ではなく“温”にした。

最後に、TMAX530を1800km走って感じたこと

 走行環境や好みによって切り替え可能な「D-MODE 」、通常の走行では基本Tモードのままで十分。Sモードにするとレスポンスが向上し、高回転キープでさらに鋭い加速が得られ、とても刺激的。走行中のモード切替は推奨されていないが、走行中でもスロットルオフなら切り替え可能となっている。

 気になったことはウインカースイッチの位置。通常、スイッチを操作する左親指が届きやすいよう左側にオフセットされているが、今回、どういうワケか左親指がおのずとスイッチボックスセンター寄りに動いてしまい、ウインカーを空振りすることがあった。天地が入れ替わったウインカーとホーンのスイッチをもつ最近のホンダ車に乗ると最初に必ず誤ってホーンを鳴らすことが(逆にホンタ車から他メーカー車に乗り換えた時も)あるが、これは数分も走るうちにとりあえず慣れてしまう。が、今回は道中、日を超えても何度か空振りすることがあった。慣れというものは恐ろしいもので、TMAXの場合おそらく、見た目には不思議なところはないのだが、スイッチの位置が数ミリ感覚からずれたとこにあったのではないかと思われる。

 メーターのバックライトは先代の赤から青に。赤は目に刺激がなくて良かったが、青も問題なかった。

 尚、電子制御スロットルを採用したり、新設計のアルミフレームによって7kgの軽量化を果たすなど、特徴満載の新型TMAX530をもっとよく知りたい方は濱矢文夫さんのインプレッション(コチラhttp://psp-traumland.info/?p=127702)をご参照ください。

 帰京後、普段使っている150クラスのスクーターに乗り換えると、都心部を走るのはとても楽ちんであることを実感。一方、TMAXのパラレルツイン・エンジンの力強く刺激的なフィーリングに慣れてしまった身体は、150に物足りなさを感じていた。




LEDヘッドランプは先代モデルから採用されるが、LED特有の“色温度”による見えにくさはなく、暗い道でも安心度が高い。 形状によってはジェット型ヘルメットが2個収まるシート下トランク。今回の旅も携行品はすべて余裕で収まった。 ハンドル左側スイッチボックス。DXにはクルーズコントロールシステム や電動調整式スクリーンのスイッチが備わる。その下はパーキングブレーキのレバー。
●TMAX530 DX ABS(SX ABS) 主要諸元
■型式:2BL-SJ15J ■全長×全幅×全高:2,200 ×765 ×1,420 mm■ホイールベース:1,575 mm■最低地上高:125 mm■シート高:800 mm■車両重量:218 (215 )kg■燃料消費率:28.6 km/L(国土交通省届出値 60km/h定地燃費値 2名乗車時)20.6 km/L(WMTCモード値  クラス3、 サブクラス3-2  1名乗車時)■エンジン種類:水冷 4ストロークDOHC 4バルブ 直列2気筒■総排気量:530cm3 ■ボア×ストローク:68.0 × 73.0 mm■圧縮比:10.9 ■最高出力:34 kW(46 PS)/6,750 rpm■最大トルク:53 N・m(5.4 kgf・m)/5,250 rpm■燃料供給:フューエルインジェクション■始動方式:セルフ式 ■点火方式 :TCI(トランジスタ式)■燃料タンク容量:15L(無鉛プレミアムガソリン指定) ■変速機形式:Vベルト式無段変速/オートマチック ■タイヤ(前/後):120/70R15M/C 56H(チューブレス)/ 160/60R15M/C 67H(チューブレス) ■ブレーキ(前/後):油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ ■懸架方式(前/後):テレスコピック/スイングアーム ■フレーム形式:ダイヤモンド ■車体色:マットダークパープリッシュブルーメタリック1、ダークグレーメタリックS(マットシルバー1、ダークグレーメタリックS)■メーカー希望小売価格(消費税8%込み):1,350,000円 (1,242,000円)

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