Wheels and Waves 2017

 
 前回レポートした、イギリス・ロンドンで開催されたカスタムベイクイベント「The Bike Shed London 2017=ザ・バイク・シェッド・ロンドン」はいかがでしたか? 今年はヨーロッパを中心にカスタム系イベントに行きまくって、世界で何が起こっているかこの目で確かめるぞ! そう意気込んでいます。
 そして「The Bike Shed」から帰国して2週間後の6月、南フランスのビアリッツで開催された「Wheels and Waves=ホイールス・アンド・ウェーブス」をレポートします。

■レポート&撮影:河野正士
■Wheels and Waves 

 2年前にもレポート http://psp-traumland.info/?p=94914 した「Wheels and Waves」に今年も行ってきました。じつは昨年も参加していたので(レポートせずスミマセン)、3年連続の参加となりました。この3年間、「Wheels and Waves」のポスターを描いていたのは、ファッションショップや飲食店などの看板製作を行う日本人アーティスト、Nuts Art Work(ナッツ・アートワークス )であり、そのお手伝いをしていたりするほか、昨年はNuts Art Workの作品を日本からビアリッツに送り、アートエキシビションを開催したりしていました。
 
 欧州の人々、とくに「Wheels and Waves」にやって来るカスタム好きの欧州人たちは日本のカスタムシーン&ライフスタイルシーンをよく知っています。そして日本人のカスタムビルダーやアーティスト、そしてライフスタイルシーンにおける日本のプロダクトのバイクはもちろん、デニムや革ジャン、Tシャツなどのファッションアイテムやそれを取り巻くカルチャーを高く評価しているのです。
 したがって3年前、BMWが日本人カスタムビルダーとコラボしたR nineTカスタムプロジェクトのマシンは、現地に持ち込まれたこともあり、いまだ語り草になっているし、昨年のNuts Art Workのエキシビションは大好評だったし、そのNuts Art Workがデザインしたロゴやポスター、記念グッズなどが会場に溢れているし、今年は世界中の革ジャンファンにその名が知られる「アディクト・クローズ 」が初めてブースを出展し、そこでも高く評価されていたりと、少しながらそのお手伝いをしている身としては、とにかく嬉しくなるイベントなのです。

左は2017年版ポスター。右は2015年にNuts Art Workがデザインし、2016年および2017年も使用された「Wheels and Waves」のロゴ。
左が2015年版、右が2016年版ポスター。

 さて、前置きが長くなってスミマセン。「Wheels and Waves」は、今年で開催6回目。2回のプレ開催やその後の準備期間を含めるとおおよそ10年の歴史を持っています。その名前の通り、バイクとサーフカルチャーを融合したカルチャーイベントなのですが、いくつかの会場でいろんなコンテンツが併催されていることから、一口で”〇〇系”と言い切れないところがこのイベントの特徴でしょうか。

メイン会場の”Village”。スポンサーブランドのほか、世界中から集まったバイク系&ファッション系&サーフ系&スケート系ブランドのブースが並びます。

 メイン会場はビアリッツの中心地からバイクで約10分の場所にある屋外イベントスペース。そこを”Village=ビレッジ”と称し、スポンサー企業や出展ブランドのブースが立ち並んでします。今年も多くの二輪メーカーがスポンサーとして並び、この”Village”で新型車や、カスタムビルダーたちと組んだカスタムバイクを発表。イベントの雰囲気と合わせたプロモーションビデオも多数撮影されていたので、動画投稿サイトやSNSで”Wheels and Waves 2017″と検索すると、それらを見ることができるでしょう。

メインスポンサーである時計ブランドのTUDORとインディアン。インディアンは人気のアトラクション、木製の筒の中をバイクで走る”ウォール・オブ・デス”を、まるまるインディアンブースにしてしまいました。
ヤマハは欧州のカスタムプロジェクト”Yard Built”の車両に加え、オランダの時計ブランド、TW STEELとのコラボカスタムバイクを展示。 ドウカティは、アメリカのカスタムファクトリー、ローランド・サンズ・デザインがカラーリングデザインを担当した新型車を発表しました。
ロイヤル・エンフィールドもカスタムシーンに積極的にアプローチしているブランドのひとつ。 モトグッツィ・ブースにもカスタムバイクが多数展示されていました。
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ロンドンのThe Bike Shedに続き、ここWheels and Wavesにもホンダがブースを展開。ミラノのカスタムファクトリー/South Garageとタッグを組んだCB1100ベースのカスタムマシン(写真上段)を発表。

 また、この”Village”に面したビーチでは、毎朝サーフコンテストが行われていました。ビアリッツはヨーロッパにサーフィンカルチャーが上陸した最初の街として知られ、サーファーたちにとって憧れの地とのこと。コンテストが行われたビーチ以外にもサーフスポットが多数あるようで、サーフィンを楽しむ人たちも数多く見ることができました。

Villageは海岸沿いのイベントスペース。と言うことで、すぐ近くのビーチでサーフコンテストを開催していました。スミマセン、サーフィンは門外漢でして……。

 さらにビアリッツの街中は、もうバイクだらけになっていました。さまざまなブランドがパーティやイベントをあらゆる場所で開催していることから、あらゆるレストランやカフェはバイカー&バイクで溢れているのです。なんとなく立ち寄った、バイカーで溢れたカフェではすぐに誰彼と無く会話が弾んで、以降そんな彼らといろんな会場で会うと”ハイ!”なんて気軽に挨拶する仲に。
 しかし街中でこんなに騒いでいて大丈夫かと思って主催者に尋ねれば、当然ビアリッツの地方自治体や警察関係とも連携し、しっかり取り締まる部分と大目に見る部分を、事前に打ち合わせているとのこと。バケーション前のシーズンオフ期間に、大量の観光客が押し寄せてくるので経済効果も大きく、地元住民も大らかに見てくれているというわけです。

イベント開催中、街中はこんな感じ。夕方あたりからカフェやレストランはバイカーたちで溢れ、夜ともなれば、そりゃもう、大騒ぎです!

「Wheels and Waves」は、そのVillageとは別の会場でさまざまなコンテンツが開催されます。その別の会場とは、Villageからバイクで1時間?30分ほど離れたスペインで開催されます。ビアリッツは、いわゆるバスク地方の都市で、イベントが開催される各会場もバスク地方の街にあります。僕ら的にはフランスとスペインを股に掛けたイベントというイメージなのですが、主催者やイベントのサポートスタッフにとっては、バスク地方で開催しているイベント、という認識なのです。運営スタッフの多くはバスク人で、バスク語を喋り、それはフランス語ともスペイン語とも違っていました。そして彼らが「ここはフランスでもスペインでもない。ここはバスクです。ようこそ、ライダーの皆さん」という手描きの垂れ幕を飾っていたのが印象的でした。

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スペイン人の友人が”あの垂れ幕見た?”と教えてくれました。そしてバスク人の運営スタッフに”垂れ幕見たよ! 僕らはいま、バスクにいるんだね!”と言うと、とっても嬉しそうに、また誇らしげに”そうだよ!”と答えてくれました。

 そのスペイン側で行われたのが、競馬場を貸し切って開催されたフラットトラックレース”El Rollo(エル・ロロ)”、公道を封鎖して行うS字のあるドラッグレース”Punks Peak(パンク・スピーク)”、そして古い缶詰工場をリノベーションしたイベントスペースを使ったアートエキシビション”Art Ride(アート・ライド)”といったエクストラ・コンテンツです。
 Punks PeakはWheels and Wavesの名物コンテンツで、カスタム系バイクイベントにレース的要素を持つアクティビティがリンクするという現在のカスタムバイクイベントの、トレンドのハシリとなりました。昨年から、より気軽に参加できる小排気量クラス”ラ・コピート”を新設し、幅広い参加車&参加者を集めています。
 El Rolloは昨年から始まった新コンテンツ。フラットトラックレースは、近年ヨーロッパでも人気が高まっているので、こちらも大いに盛り上がります。本気クラスからおふざけクラスまで用意されています。
 Art RideもWheels and Wavesの名物コンテンツ。カスタムバイクやビンテージバイクを、他のアート作品とともにアートのように展示し鑑賞するという趣旨。昨年から会場が広くなり、より多くの作品を見ることができました。

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フラットトラックレース”El Rollo。ライバルたちをリスペクトしながら、真剣に勝負を楽しむ。その精神が貫かれています。ビンテージバイクから最新バイクまで、レギュレーションで分けられたさまざまなバイクが参加します。
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公道を封鎖して行うS字のあるドラッグレース”Punks Peak”。Wheels and Wavesの名物コンテンツ。このレースをきっかけに、カスタムバイクによるドラッグレースの欧州選手権が昨年からスタート。9月初旬、ドイツで行われる最終戦に取材に行ってきます!
アートエキシビション/Art Ride。難しいことは、知ってても知らなくても良し。アートやビンテージ&カスタムバイクに対する知識が無くても、その場を楽しめればオールOKなのです。

 足を運ぶたびに刺激を受け、また行きたくなるWheels and Waves。今年もしっかり、その熱にカブれてきました。そんな会場の雰囲気をご覧下さい。


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