Honda CBR1000RR SP 試乗

■試乗&文:松井 勉 ■撮影:富樫秀明/依田 麗 ■協力:Honda 

 
ホンダのスーパースポーツモデルのフラグシップ、CBR1000RRがモデルチェンジを受けた。新型CBR1000RRを造ったエンジニア達は、「軽く、操ることを楽しむためのモーターサイクルです。このバイク、まずは一般道で試して欲しい」と言う。歴代のCBRから受け継いだDNAは、普段の道で走ってみてこそ感じられるものだと言うのだ。それは最大限の、自信の表れでもあった。

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ライダーの身長は183cm。写真の上でクリックすると両足時の足着き性が見られます。

 
 ホンダを語る歴史は数多い。その中の一つ、ファイアーブレードの名で親しまれるCBR900RRから始まる走りのDNAは「BIGクラス最軽量 ニュースーパースポーツの開発」と題された一通の書面から始まった。
曰く……、
「BIGスポーツクラスの流れは最速化及び高出力化へ向けた競争下に有り、速さの評価は高いものの操る事はToo Much Controlと言う評価に結びつつ有るのが現状である。
 従って操る愉しさを表現し且つ速さ(加速力)を両立した真のFun to ride可能な最軽量スーパースポーツを開発し、BIGクラスのニュースーパーコンセプトとして市場投入し、シェア拡大及び収益向上を計る(原文まま)」
 
そして四角く囲われた中に
「操る事を最大限満喫出来る最軽量スーパースポーツ」
とあり、
Namingとある別の四角の囲いの中にはCBR900RR(FIREBLADE)
全て手書きで記されている。
 
その下にある車両イメージを伝える文言にはこうある。
 外観Looks  最新鋭RRフォルム
1 機能優先のワイルド&モダンデザイン
2 走行抵抗RC30相当
3 HRCタイプ、カウル面孔明化
 
走り 最軽量総合性能#1
1 完成車重量 185㎏(DRY)
2 パワー/115PS以上
3 動力性能
4 ハンドリング&取り回し 600ccクラス
 
 また、書面の右上には92年モデル、CBR900RRとあり、主仕向地がEC、LPL(ホンダ流の開発責任者を意味する役割、ラージ・プロジェクト・リーダーの略)馬場 とある。馬場忠雄さんだ。水面下で進められたというファイアーブレードシリーズが表面化し、転がり出した瞬間なのだろう。
 
 初代CBR900RRの市販から25年。2017年にフルモデルチェンジを受けたCBR1000RRのメディア試乗会の会場に飾られたこの「歴史書」からは、最後のシェア拡大、収益向上という文言が加えられ、上司がハンコを捺しやすいようにした以外、造り手の思いが完結かつ力強くまとめられていることがわかる。
 
 軽く、操作を楽しむためのモーターサイクル。そんなバイクをまずは一般道で試して欲しい。それはCBR1000RRを造ったエンジニア達は、引き継いだDNAをまずは普段の道で、とした。それは最大限、自信の表れだとも採れる。
 サーキットはまた別の機会に、というワケだ。

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 しかし、3月も終わりだというのに、タイミング悪く南岸低気圧の影響で前日には関東の山々に降雪。試乗に出かける予定だった箱根の道は走れる状況ではなかった。
 
 開発者による新型CBR1000RRの技術ブリーフィングを受ける中でキーワードだったのが軽量化だ。軽量化は初代から受け継ぐレガシーであり、CBR・RRシリーズのテーマだという。開発にあたって突きつけられた目標値は高く、すでに絞りきった贅肉からさらに絞るという物だったそうだ。しかし、3000点にも及ぶ構成パーツ一つ一つを見直し、結果的には15㎏の目標を上回る16㎏もの軽量化を達成している(ABS搭載車での比較)。
 
 意のままのハンドリングは速度を問わず、ワインディングを攻めずとも交差点を曲がったレベルから体感可能だという。そこを味わわずして深化した走りをサーキットの全開走行の中、体感できようはずもない(自分が楽しいだけ、になってしまう……)。そこで、今日は日曜のツーリングペース、ほんの少しだけワインディングを楽しむペースで新世代CBR1000RRを走らせた。
 
 試乗したのはCBR1000RR SP。チタン製燃料タンク、リチウムイオンバッテリーを標準で装備し、オーリンズ製セミアクティブサスペンション、スマートECを前後に装備。アップ、ダウンとも走行中はクラッチレバー操作をせずともシフトが可能なクイックシフターを備えた上級グレードである。
 
 このSP、サーキット向けスペックというより、新型が標榜するネクストステージ・トータルコントロールをみっちり味わうこと。そして、ライバルに水をあけられていた最新の電子制御技術をフル装備したモデルで、走りのアイコンであり、趣味性、所有感をより満たす一台とも言える。装備されるオーリンズのスマートECは他のブランドでも採用されるものだが、その制御マップを共同で開発したCBR1000RR SP専用レシピだという。

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 CBR1000RR SPが目の前にある。現物とは昨年に対面したが、あの時同様、強烈なコンパクトさで迎えてくれた。サイドスタンドからおこす。やっぱり軽い。チタンタンク、リチウムイオンバッテリーだけでスチールタンク、鉛バッテリーのCBR1000RRよりも3,300グラム軽いという。電子制御の装備や、2人乗りと1人乗りなどSPとの違いがあるから単純な引き算はできないが、兎も角、軽くコンパクト、という印象が支配的だ。
 
 今、このクラスは走りの性能と、それを裏付ける電子制御というカッティングエッジな技術の分量がどうなっているのか。また、走りのためにどこまで造り手が拘ったのか、という熱量までをしっかりとユーザーは評価する。
 その点でCBR1000RRはこのモデルチェンジで同一周回数へと復帰した、とも言える。たとえて言うなら、レースでのピット戦略は新型をどう変化させたのか。そこも気になるところだ。
 
 パワフルさを予感させるレプリカ系4気筒らしい音を奏でる排気系もチタン製だ。クラッチは軽い。スロットルbyワイヤー(以下TBW)となったアクセルを煽っても、違和感など無い。右手とエンジンが、というより、意思が直接エンジンにコネクトしているような感覚すらある。
 
 新型が装備するライディングモードはデフォルトで、レーストラック向けのモード1、ワインディング向けのモード2、そしてストリート向けのモード3が用意されている。SPの場合、そのモードに合わせ、オーリンズスマートECによりサスペンションの特性もモード1では操縦性重視、モード2では操縦性+乗り心地、モード3では乗り心地重視となる。また、セレクタルブルトルクコントロール(いわゆるトラコン)、セレクタブルエンジンブレーキ、パワーセレクター(出力特性、スロットルレスポンス)も合わせて変化する。
 つまり、エンジン特性と足周りセットアップが同時に変化する。
 さらに、車体の動きを緻密にセンシングする慣性測定ユニット(IMU)が車体姿勢を推定し、ABS、セレクタブルトルクコントロール、サスペンションへもフィードバックすることで、より綿密で濃厚な制御と、結果として芳醇な操作フィールを生み出すという。
 
 このモードにはデフォルト設定以外にユーザーが各数値をパーソナライズして好みに仕立てられるユーザー1、ユーザー2というモードも用意されている。お好みで設定したものを記憶しておけるものだ。
 試乗のスタート時は、電子制御の変化が解りやすいよう、開発者が電子制御の介入がもっとも少ないようにパーソナライズしたユーザー1を選択してスタート。その後、モード1、2、3を試す。

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 軽いという印象の車体だ。アイドリングのままクラッチを繋いでもスルリと動き出す。2,500回転以下でシフトアップをする。その回転数でもクイックシフターの作動に引っかかり感はなく、クラッチやアクセルを戻さずシフトできる簡便さと新鮮さが嬉しい。シフトダウンもコン、コン、コンと落とせる。
 
 TFT液晶のカラーモニターになったダッシュパネルは、新しさのアイコンでもある。コンパクトなスクリーンの奥に覗くそれは、視認性に優れ、コンパクトだが解りやすい表示だ。
 
 それにしても192馬力を生み出すエンジンにして、実力の片鱗も見せない領域でとても扱いやすい。市街地を走るならどのギアでも3000回転まで回す事もなく事足りる。
 
 自然なハンドル位置、シート高も適切。スリムに造られたタンクやシート。その幅はタイトで、シートの幅の広いところに尻を預けると、膝がタンクと点当たりして、大腿部が浮いてしまうほど。CBRとライダーの距離感は近いほうが、というより太腿全体でタンクを包んでやる密着型のほうが、ステップへの荷重がとてもしやすく、バイクの動きに体の動きが反映されやすく、動きが軽い。逆に、後ろ目(と、言っても指2本分程度)に座ると、ライダーの動きが伝わり難く、ハンドリングがゆったりするので、クイックさが要らない時はそうしたシートポジションを取るのも手だね、と思った。
 
 サーキットでの反応は想像するほかないが、ポジションを前目にとれば、小さな動きでも確実な反応が得られるのではないだろうか。
 
 フロントにブレンボ、リアにニッシンのキャリパーを擁するブレーキシステムは速度を問わず質感の高い制動感と速度コントロール性を見せてくれた。今日の速度域では、リアブレーキが活躍する場面も多かったが、その使い勝手がこのクラスのバイクにありがちなフロントブレーキ偏重型でないのが嬉しい。あとで聞いたら、セミアクティブサスが、減速時にリアを沈ませる制御をとり、制動感がよりリニアにライダーに伝わるのだそうだ。
 
 ある程度電子制御が介入しないよう技術者によってパーソナライズされたユーザー1で走り、デフォルトのモードを試す。モード1はなるほどサスの減衰が強め。一般道では足の動きが遅く、ギャップで動きが固く感じる。途中、ワインディングでも試したが、細かなギャップで荷重と折り合いがあわずタイヤがやや跳ねるようだ。モード2だとその足周りの角が取れ、エンジンのレスポンスもツーリングペースの走りにマッチする。不思議なのは、1でも2でも、せき立てられるような気分にはならないコト。
 そして一番マイルドに思えるモード3が、降雪翌日の気温と低い路温ではもっともマッチ。安心してギャップの多い道でも接地感が得られた。それで居て、フワフワする事がない。なるほど、電子制御サス、良い仕事しています。そのままペースを上げて見ても、レインモード的なかったるさがない。
 
 好みでモード毎にセッティングも出来るので、自分の好みに近づけられるから、いろいろ試すこともできる。でも、結局、デフォルト設定に戻すような予感がするほど、乗りやすい。
 
 これまで電子制御には奥手だったCBRだが、探求心次第で様々な変化を体感し「自分探し」ができそうだ。

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 20分ほどワインディングを流した印象としては、パッケージとして、さすが! と唸るばかりだった。コーナーへのアプローチへの減速したときの荷重移動の様子はじっくり解るし、そこから自分の好みのラインに載せ、旋回し、出口が見えたら加速を指示するまでの一連が速度や荷重の度合いにかかわらず、しっかりと乗り手に伝わり、充実感がある。そこでのハンドリングは、弱アンダーで、見知らぬ峠を駆け抜ける時でも、一体感が持てそうだ。ツーリングペースでも旋回初期やコーナリング時に覚えるその満足感は、その辺が起因しているのでは、と分析する。リアタイヤをライバルの多くが190/55ZR17という山形シェイプのタイヤを使いニュートラルな特性を生み出すのに対し、190/50ZR17の偏平率をチョイスすることで、その辺の「深み」を伝えようとしたのか。少なくとも今日のコンディションでの満足度が高かっただけに設定の妙だ、と思う。
 
 走りだしてからそのフィーリングは速度を問わず変わらなかった。なるほど、トータルコントロールである。電子制御だから? いやそうではない。確かにサスペンションは適宜ベストな減衰を生み出すべく様々な情報をとり、その動きを計算しているハズだが、ロボットに支配されているような違和感はまるでない。ABSもトラコンも今日は介入するほどでないから、普通のバイクと同様な動きをしているわけだ。
 
 基礎性能が高い上に、電子デバイスが走りの純度を上げるべく高度な領域で備えて準備を怠っていない。この手の制御技術のマッピングを造っているのも人だ。その人達の走りへの思い、精度が高いほど乗り味にプラスしてくれる。ソフトウエアは人の力なのだ。
 
 その本領を発揮するのはサーキットで50度近いバンク角で曲がりながらアクセルを開けて後輪にパワーを掛ける時(ではないか、と想像する)だろう。
 とはいえ、サーキットでの全開走行を待たずとも、この日のテストで相当な満足感が得られたのは言うまでもない。その殆どをクルマの流れに合わせていた、というのに。
 
 遠くない将来、クローズドでの走りを紹介できるはずだ。その日にはまた別のCBR1000RR SPの姿をお伝えできると思います。
 
(試乗:松井 勉)
 

CBR1000RR SPのストリップ。剛性バランスを最適化させたフレームボディーは、先代同様のルックスだが、別物だ。LEDライトが可能にしたコンパクトな灯具、それを利してコンパクト化したフロントエンド、外装カバーの内側で燃料タンクのレイアウトはこのようになっている。前側の黒い部分はエアクリーナーボックス。ステアリングヘッドに近い位置に空洞を配置し、ライダーに近い位置に燃料タンクを配置するのはスポーツバイクの常套手段。SPでは、そのタンクのマテリアルを鉄からチタンとしてさらに慣性重量を減らし、ロールの軽さを追求する。他にもチタン製マフラー、アルミからマグネシウムとなったオイルパン、左ケースカバーなど、重心から遠い部分の質量低減を徹底している。
エンジン下部オイルパン、エンジン左側のケースカバーもマグネシウム製とした。エンジン全体だけで2,000グラムもの軽量化を図っている。フリクションロス低減のために、DLCで表面処理を施したピストンリングを採用。TBWの採用により駆動用モーターなどの補機類が増えたものの、スロットルボディーのユニットのサイズは先代同等の大きさを維持。スロットルボア径はφ48mmへと2mm拡大。燃料供給をするインジェクターも、噴出圧力を14%上げ、微粒子化を促進。燃料効率向上を図っている。また、アシストスリッパークラッチは、加速時によりアシスト力を強めることで、レバーの操作力を低減。操作性を上げている。クラッチレバーはとにかく軽かった。
SPに採用されたチタンタンク。タンクキャップのベースを含めチタン製。タンクに貼られたスポンジパッドは、外装部品(シェルターと呼ばれている)をライダーがニーグリップしたときなどに動きを抑え、外装との一体感、剛性感を出すためだという。コンパクトな外装を造るために、そのクリアランスもミニマム。パーツ同士の精度の高さがうかがえる。スチールタンクも軽さに自信あり、とは開発者の弁だが、それよりも素材そのものの軽さでチタンは重量で1,300グラム下回る。 シート下、サブフレーム内にはバッテリーも納まる。コンパクトで軽量、しかし持続性に優れたリチウムバッテリーはスタンダードにもオプションで用意される。軽量化を図れる必須な機能パーツは、サイズを補正するパーツを合わせ部品代で4万4千290円のエクストラとなるが、2,000グラムをポンと削れるものとしては投資の価値ありだ。ABSの油圧ユニットなどもこの位置に。
φ320mmのディスクプレートとブレンボ製対向4ピストンキャリパーを装備するSP。スタンダードはトキコ製を採用。いずれも軽量化とタッチなどのフィールを大切にしたという。また、コーナリングABS機能を持ち、IMUからの情報を元に場面によって適切なブレーキングを可能にしている。φ43mmインナーチューブの倒立フォークのフロントサスペンションは、SPではオーリンズ製NIX30 ECとなる。
2004年、954から1000へとモデルチェンジして以来受け継がれるユニットプロリンク。バネ下にショックユニット? 重くなるじゃないか! 当初、常識派からの意見も多かったが、フレームボディーにショックアブソーバーのアッパーマウントを入れなくてもよい分、フレームの剛性バランスを理想的にしやすいなどメリットもあり、今やCBR・RRシリーズの定番メニューになっている。SPが採用するオーリンズTTX36 ECを採用。電子制御を持たないTTX36のアフターマーケットの価格を見ると、フロントフォークと合わせてスタンダードとの価格差にお値頃感が漂う。 軽量化が進められたホイール。SPはゴールドの塗色となる。今回のテスト車はピレリ ディアブロスーパーコルサを採用。フロントは120/70ZR17、リアは190/50ZR17となる。最近の同クラスのモデルが軒並み55偏平以上を採用するが、CBR1000RRは50を選択。一般道では程よいロール速度だった点と、ロールの移行の感触、リアタイヤが生むグリップの存在感など、ニュートラルステアに近い弱アンダーな味付けだった。また、峠を楽しんだ時、寝かしたバイクと一体になる「手応え」のようなものも味わえた。55偏平も試して見たい気がしたが、今日のコンディションでは非の打ち所ナシ。サーキットではその辺がどうなるのか、興味ぶかい。
コンパクトなテールセクション。ウインカー、テールランプ、ナンバー灯ともにLEDを採用。一人乗りのSPではタンデムステップ、リアシートの代わりにシングルシートカウルを装備。シートカウル下には書類など小物を収めるスペースがある。
アルミダイキャスト製のリアサブフレームの造形とトップシェルター、シート、テールカウルセクションのつながりが複雑に融合するシート回り。タンクをカバーするシェルターのシート側の幅は、この下に4気筒エンジンが納まっているとはにわかに信じられないほどスリム。
SPが採用するクイックシフターは6万4千円でスタンダードにもオプション設定されている。操作力を3段階にセッティング可能な他、機能のオン・オフも可能で、コンベンショナルなシフトペダルとしても使える。エンジン左側のマグネシウム製カバー。先代のパーツと比べると、手に持っただけで驚くほどの重量差を感じた。ステッププレートなどの造形、スイングアームの表皮の滑らかさなどもレーシングマシンが放つ質感を思わせる美しさを持つ。
ルックスもさることながら、跨がって走らせると、その触感まで滑らかなボディー。今回は一般道だったのでフェアリングに潜り込む事は無かったが、給油口の前にあるくぼみにヘルメットの顎を載せ、全屈してサーキットのストレートを疾走すると、フェアリングのスクリーンの形状がピタリとくる、とデザイナーは語る。つまり、余分な端布を一切使わずに仕立てたということだ。機能美。これぞビキニカウル!?
リアブレーキはニッシン製キャリパーを採用。軽量化のためにキャリパーサポートの形状も見直されている。マニアの模範解答からすれば、前がブレンボならばリアもブレンボでは? となるだろう。質したところ、タッチ、制動力など総合性能で選んだのがこのキャリパーだったそうだ。市街地レベルから扱いやすく、軽く踏んでもリアだけでしっかり減速してくれる性能を持ち、スーパースポーツにありがちなガチ踏みしてもロックもしない(ABSがあるのでロックはしないが)タイプではない。 チタン製サイレンサー。5,000回転あたりから開けたときの音はライダーに良質な刺激成分を与えてくれる。3つの膨張室に別れたサイレンサー内部。ECUからの信号で、回転数やスロットル開度が生み出す走行状況により、排気通路のパイプ内にあるバルブをサーボモーターで最適にコントロール。トルクの厚みが欲しい場面や、パワーが欲しい場面を両立させる。いわば電子制御マフラー!
ハンドルスイッチも一新。SELスイッチは上下ボタンでMODE1、MODE2、MODE3、USER1、USER2の5つを選択し、アクセルオフで確定。走行中でも変更が可能。また、MODEスイッチは各種の設定変更画面の呼び出しや選択キーとして使う。シンプルだが、機能を覚えるまでは停止時にじっくり変更をしたほうがよさそうだ。
TFTモニターの美しい表現力。N表示の下はクイックシフターがアクティブであることを示す。モード3を選択中のメーターを示し、Pはパワーセレクター。出力特性を5段階に調整できる。Tはセレクタブルトルクコントロール。オフから8までの9段階で調整が可能。EBはセレクタブルエンジンブレーキ。3段階に調整可能できる。SはオーリンズのスマートECの状況。A3は、ストリート向け減衰圧特性をあたえたもの。これら4項目を任意で設定し好みに合わせる事もできるし、USERモードにセッティングを記憶させる事も可能だ。
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●CBR1000RR SP〈CBR1000RR〉主要諸元
■全長×全幅×全高:2,065 × 720 × 1,125mm、ホイールベース:1,405mm、最低地上高:130mm、シート高:820mm、最小回転半径:3.2m、装備重量:195〈196〉kg、燃料消費率:25.0km/L(60㎞/h定地走行テスト値、2名乗車時)、17.7km/L(WMTCモード値、クラス3-2、1名乗車時)■エンジン種類:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ、総排気量:999cm3、最高出力:141kw(192PS)/13,000rpm、最大トルク:114N・m(11.6kgf・m)/11,000rpm、燃料タンク容量:16L、変速機形式:常時噛合式6速リターン■フレーム形式:ダイヤモンド、ブレーキ(前×後):油圧式ダブルディスク × 油圧式シングルディスク、タイヤ(前×後):120/70ZR17M/C 58W × 190/50ZR17M/C 73W
■2017年3月17日発売 メーカー希望小売価格:2,462,400円〈2,014,200円~2,046,600円〉(税込)

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