スーパーカブのすべて
スーパーカブ全史2


OHCエンジンの第二世代へ


1966年5月 スーパーカブC50

C50
スーパーカブ年譜

1966年5月

■スーパーカブC50
■スーパーカブC50

OHCエンジン搭載 39×41.4mm 49cm3 4.8ps/0.37kg-m 大型の灯火類を採用するなど外装もリニューアル 57,000円 C65も外装をリニューアル
1966年5月カタログ"


1966年9月

●スーパーカブC90

C50/65同様の外装にリニューアル


1967年4月

生産累計500万台達成
単機種での世界新記録達成


1968年8月

●スーパーカブC90

二輪車初のポジションライトの他、大きく明るいウインカーパイロット、停車時にホーンボタンを押すと点灯するキイライトを採用しモデルチェンジ 76,000円 セル付のC90Mは9月発売 83,000円


1968年8月

◇CT50

ハンターカブの復活版 アップマフラー、二輪車初の副変速機(スーパートルク)採用 65,000円


1968年11月

生産累計600万台達成


1969年

■スーパーカブC50職業シリーズ
○スーパーカブC70職業シリーズ

生産累計600万台達成を記念し、C50、C70をベースに新聞配達、大工、花屋など専用のキャリアを装備した5タイプの職業<プロ>シリーズを受注販売。


1969年1月

■スーパーカブC50
○スーパーカブC70

ポジションライト、キイライトを採用 Mはセル付のC50M/C90Mも発売 C70はC65のボアを拡大したエンジンを搭載する後継モデル 47×41.4mm 72cm3 6.2ps/0.53kg-m C50 60,000円 C70 66,000円

1969年1月カタログ


1971年1月

■スーパーカブC50デラックス
○スーパーカブC70デラックス
●スーパーカブC90デラックス

7種類のメタリックボディカラーなどを採用したデラックス発売 細身のレッグシールド&フェンダー、フレーム内に収めたガソリンタンク、フライングスタイルのハンドルを採用 中低速に重点をおいたエンジンは4.8ps/0.37kg-m(70は6.2ps/0.67kg-m、90は7.5ps/0.67kg-m)に セル付デラックスは2月発売 デラックスⅡは50にセミロング、70にロングシートを装備 C50デラックス 68,000円

1971年1月カタログ


1971年3月

◇ニュースカブ90

耐荷重性を高めたサイドスタンドを採用するなど、新聞配達専用装備を施した 105,000円

1971年3月ニュースカブ90カタログ


1974年9月

生産累計1,000万台達成

1974年9月生産累計1,000万台達成


1976年4月

■スーパーカブC50
○スーパーカブC70
●スーパーカブC90

自動車騒音規制、二輪自動車用タイヤのJIS規格新設に対応 チョークノブ移設 スタンダード車にフラッシャー指示灯新設 デラックスはポジションランプをヘッドランプ内に移設 出力とトルクは4.5ps/0.36kg-m(70は6.0ps/0.53kg-m、90は7.3ps/0.69kg-m)にダウン 70は後輪が2.50-17-6PRへとグレードアップ C50スタンダード 94,000円

1976年4月 ■スーパーカブC50カタログ


■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.8ps/10000rpm ■最大トルク:0.37kg-m/8200rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1795×640×975mm ■軸距離:1185mm ■車両重量:69kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:57,000円 ■発売開始:1966年5月

 誕生から8年が経過し生産累計台数500万台も間近という好調なセールスを続けていたスーパーカブだが、現状にとどまることなく将来を見据えてより静かでより耐久性を高めたOHCのニューエンジンへのモデルチェンジが敢行された。

 OHCのニューエンジンは、元祖スーパーカブの50ではなく、まずは1964年12月に新たに誕生した63ccモデルであるC65に搭載された。ボディは初代C100系のままエンジンのみリニューアルされるという異例の手法が取られた。

 そして新型エンジンの生産が軌道に乗った1966年、いよいよスーパーカブ50もOHCエンジンでフルモデルチェンジを行なった。

 50は灯火類の大型化、各部材質、工法の変更などが行なわれイメージを一新した新設計のニューボディで登場、OHVの旧エンジンに比べ最高出力0.3ps、最大トルク0.04kg-m、最高速度5km/hの向上も果たし、新世代のスーパーカブを強くアピールした。

 先行していたC65も同時に車体を一新、9月にはC90もニューデザインボディとなり、第二世代のスーパーカブが出揃った。

 生産ラインを極力変更することなく大量生産が出来るようOHCのニューエンジンとOHVの旧エンジンはマウント位置などが同寸で設計されていた。C65とC90が行なったエンジンのみ先行し車体は後に新型にスイッチするという方法は一見二度手間にも見えるが、一番需要の大きな50の為の予行の意味合いもあったのかもしれない。大ヒット商品であり、絶対に失敗できないリニューアルを当時の生産キャパを最大公約数で生かしつつ無事完了したのは、技術屋ホンダらしい根回しの賜であった。

 この新型スーパーカブは、スポーツカーS600と同形状のウインカーで、先が尖った形状から「おっぱいカブ」の愛称でも呼ばれている。



1966年5月 スーパーカブC65

1966年5月C65

1966年9月 スーパーカブC90

1966年9月 スーパーカブC90

 スーパーカブシリーズでOHCエンジンを初めて搭載したのはC65。C100系の旧ボディは、50のモデルチェンジと同時にニューボディにモデルチェンジ。

 1966年1月にOHCエンジンになったスーパーカブC90。シリーズ最後にニューボディに変更された。旧ボディ+OHCは8ヶ月という短命だった。




1968年8月 CT50


1968年8月 CT50
1968年8月 CT50

 レッグシールドを廃し、国内二輪車初の副変速機(レバーで切り替えるロー・ハイの2段)、アップマフラー、パイプハンドルを装着したトレールモデル。一般的に「ハンターカブ」と呼ばれることが多いが、このCT50にはハンターカブの名称は付けられていない。写真右上の雑誌用広告にもハンターカブの名称は出ていない。

1968年8月 CT50カタログ

■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.8ps/10000rpm ■最大トルク:0.37kg-m/8200rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン+副変速機2段 ■全長×全幅×全高:1805×720×965mm ■軸距離:1190mm ■車両重量:71.5kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:65,000円 ■発売開始:1968年8月



二輪車初のポジションランプ装着


1968年8月 スーパーカブC90

1968年8月 スーパーカブC90

■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):89cc(50×45.6mm) ■最高出力:7.5ps/9500rpm ■最大トルク:0.67kg-m/6000rpm ■圧縮比:8.2 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1830×640×995mm ■軸距離:1190mm ■車両重量:80.5kg ■タイヤ前・後:2.50-17・2.50-17 ■発売当時価格:76,000円 ■発売開始:1968年8月

 先行して90がヘッドライトの下に大きなポジションランプを新設した通称「行灯カブ」にモデルチェンジ。独立したポジションランプは二輪車としては初の装備だった。他にも停止時メインスイッチをオフにしてホーンボタンを押すと左ウインカーランプ、サイドカバーに増設されたキー穴を照らすランプが点灯するキイライトも新たに装備された。



1969年1月 スーパーカブC50

1969年1月 スーパーカブC50

1969年1月 スーパーカブC70

1969年1月 スーパーカブC70

 C90に続きC50もポジションランプ付にモデルチェンジ。C70はC65のボアアップ版のニューモデルでC65は発展的解消を遂げた。セル付のC50M(67,000円)とC70M(73,000円)も同時発売。

■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.8ps/10000rpm ■最大トルク:0.37kg-m/8200rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1795×640×975mm ■軸距離:1185mm ■車両重量:69kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:60,000円 ■発売開始:1969年1月
■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):72cc(47×41.4mm) ■最高出力:6.2ps/9000rpm ■最大トルク:0.53kg-m/7000rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1795×640×975mm ■軸距離:1185mm ■車両重量:72kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:66,000円 ■発売開始:1969年1月


一体プレス成形のデラックス登場


1971年1月
スーパーカブデラックスC50

1971年1月スーパーカブC50デラックス

1971年1月
スーパーカブデラックスC70

1971年1月スーパーカブC70デラックス

1971年1月
スーパーカブデラックスC90

1971年1月スーパーカブC90デラックス

 シート下のタンク部分が一体プレス構造になったニューボディで、フロントフェンダーとレッグシールドはやや小型になり、クランクケースに冷却用エアダクトが入ったバリエーションモデルのデラックスが新たに追加された。

 ハンドルはややガル形状で正面から見るとかもめが飛んでいる姿に見えることから「かもめハンドル」の愛称で呼ばれた。

 このモデルからメインキーがサイドカバー部分からハンドル下のレッグシールド左側に移動し、前後どちらのブレーキを使ってもストップランプが点灯するようになった。

 50DX(68,000円)、70DX(74,000円)、90DX(84,000円)とセル付のM-DX(各7,000円高)の他に、50と70にはロングシート(50は二人乗り不可のためセミロングシート)+リアキャリア付のDX-Ⅱ(各1,000円高。セル付もあり)もラインナップされた。しかしDX-Ⅱの国内モデルは短命に終わっている。

 なお写真左のゴールドカラーで花柄シートのスーパーカブ50DXは、市販モデルではなく鈴鹿製作所二輪車生産1.000万台達成を記念したスペシャル仕様。

■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.8ps/10000rpm ■最大トルク:0.37kg-m/8200rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1805×655×985mm ■軸距離:1175mm ■車両重量:71kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:68,000円 ■発売開始:1971年1月※諸元はC50DX


特化したスペシャル仕様


1973年 MD50

1973年 MD50

 当時の郵政省の依頼により、ホンダとの共同開発で誕生した郵便配達専用モデル。倒立タイプに見えるフロントフォークは正立のテレスコピックで、ハンドルはパイプのアップタイプ。フロントキャリアには配達用鞄をセットするアタッチメント付。フレームはタンク別体式で剛性をアップ。ホイールは前後共14インチの小径など現場の意見を反映して作られた。90、70も存在する。ちなみにMDとは「MAIL DELIVERY」の頭文字で、払い下げられたMDは人気が高かった。


1971年3月 ニュースカブ

1971年3月 ニュースカブ

 日本新聞協会、新聞配達省力化委員会の協力、要請で開発された新聞配達専用車。早朝や薄暮、雨天でも視認性の高いブライトイエローのボディカラーでミッションは1速から2速へ1モーションで変速できる自動遠心3段、大型リアキャリアや接地面の大きなサイドスタンドを備えた。写真の布製バッグはオプションでサイドバックを装着するためリアウインカーは後部に移設されている。50(86,000円)、70(95,000円)、90(105,000円)のセル付が設定された。



最後のモナカマフラーモデル


1976年4月
スーパーカブC50

1976年4月スーパーカブC50スタンダード

1976年4月
スーパーカブC70

1976年4月スーパーカブC70スタンダード

1976年4月
スーパーカブC90

1976年4月スーパーカブC90スタンダード
■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.5ps/9000rpm ■最大トルク:0.36kg-m/7000rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1785×640×975mm ■軸距離:1175mm ■車両重量:74kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:94,000円 ■発売開始:1976年4月 ※諸元はC50

1976年4月
スーパーカブC50デラックス

1976年4月スーパーカブC50デラックス

1976年4月
スーパーカブC70デラックス

1976年4月スーパーカブC70デラックス

1976年4月
スーパーカブC90デラックス

1976年4月スーパーカブC90デラックス
■エンジン型式:空冷4ストローク単気筒OHC2バルブ ■総排気量(内径×行程):49cc(39×41.4mm) ■最高出力:4.5ps/9000rpm ■最大トルク:0.36kg-m/7000rpm ■圧縮比:8.8 ■変速機:自動遠心式3段リターン ■全長×全幅×全高:1805×655×985mm ■軸距離:1175mm ■車両重量:75kg ■タイヤ前・後:2.25-17・2.25-17 ■発売当時価格:99,000円 ■発売開始:1976年4月 ※諸元はC50DX

 騒音規制や二輪車用タイヤJIS規格の新設に合わせてマイナーチェンジ。透過式メーターやチョークノブをハンドル中央下部に移設、両面キー(これは1974年モデルから)などを採用。デラックスのみの装備であった丸形バックミラーとメーター内ターンシグナルランプをスタンダードモデルにも標準装備となった。デラックス1974年モデルからポジションライトをヘッドライトに内蔵し外観上の特徴であった「行灯」が廃止され、セル付のMはデラックスのみの設定(DXM)となった。


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