杉沼えりかの、北陸ひとり旅 with カワサキ・バルカンS

KMJ アライ

 今回の旅はまず目的がありました。それはカワサキが主催する“KAZEレディースミーティング2016in滋賀”に参加すること。でも私はバイクで遠出ってあまりしたことがありません…。思い起こせば短大時代。夏休みを利用して父親が働いていた群馬県の嬬恋村のキャンプ場まで行ったぐらいです。あの時はとても大変でした。今みたいにスマホがあるわけでもないので完全に地図だより。雨に濡れないようにしようと地図にロウをぬりぬり。迷ってはバッグから地図を出し、また迷っては地図を取り出すのを繰り返すのも面倒だったので、レインジャケットの内側に地図を入れていたのです。そしたら自分の湿気と雨で悲惨な状態に…。でも今ではそんなのもいい思い出です。あの時にしかできないことってありますからね。

 さて、私は毎日のようにバイクに乗っていますが、ほとんどが街乗り。長距離を走りません。それは普段乗っているバイクが230ccというのもあり、長距離となるとやや厳しいものがあるからです。それは大型バイクのパワーを知っているからであって、230ccしか知らなければそれで長距離を走ることを厭わないとは思いますけどね。しかし今回乗ったのはカワサキのバルカンS!最初想像していたバルカンとはまるで違います。馴染みがあるバルカンは前後にかたつむりの殻のような形状をしたエスカルゴフェンダーを付けたクラシカルなもの。しかし今回のバルカンSはそれとは違い、まるで別物です。エンジンは並列2気筒でニンジャ650ベース。足の位置はクルーザーらしくフォワードコーントールながらも乗り心地は非常にスポーティー。ストレスなく加速するし、高速道路では右車線を後方車の邪魔になることもなく余裕で走っていけるのです。で、驚いたのが224kgという車体の軽さ。普段私が乗っているバイクが120kgほどなのでおおよそ倍になりますが、威圧感は感じず、いつも乗るバイクのようにすんなり馴染むことができました。あとホワイトのカラーリングもいいですよね。


さぁ、カワサキ バルカンSでの旅がはじまります!

そんな余裕のクルージングをしてくれるバルカンSでの旅の記録を記していきます。行き先などはツーリングマップルを参考にしていただいたほうがよいかと思いますので、あらかじめご了承くださいませ。けっこう行き当たりばったりな旅なものでしたから…。

滋賀県でのカワサキのイベントを終えて向かったのは石川県。そして途中の福井県に入り、鯖江市という看板を見て思い出したのです。メガネのことを。鯖江といえばメガネ。オシャレなセレクトショップに置いてあるメガネフレームは鯖江の物が多いのです(あとあと知ったことですが鯖江のメガネフレームは国内の90%以上を占めていました)。


琵琶湖を北上し、福井県に突入。お昼も食べぬまま県境でバイクに跨ったまま魚肉ソーセージを頬張り、先を急ぎます。ちなみに栄養食として優れているバナナも持っていきましたが道中に損傷し、まっ黒に(食べました)。

 そして途中でスマホで調べると「めがねミュージアム」を発見。しかも現在地から3キロくらいの所でしたので迷わず直行です!







鯖江市にあるめがねミュージアム()。メガネを日本に伝えたのは歴史の教科書にも登場していたフランシスコ・ザビエルだとか、メガネの成り立ち、有名人のメガネなど、とにかくメガネづくしです。このミュージアムの横にはメガネ屋さんも併設していて、実際にメガネをつくってもらうことも可能。鯖江市の組合が経営しているそうで、後日、自宅に郵送してくれるそうです。


メガネに造詣が深い榊さんにすすめられて100年前のメガネをかけさせてもらいました。このような形状のメガネをするのは初めてなのでなんとも言えません…(笑)。そしてとにかくメガネに詳しい榊さん。40年もメガネをつくり続け、今ではミュージアムでメガネの素晴らしさを多くの人に知ってもらう活動をしています。

 メガネについての知識をパンパンに脳みそにつめこみ、充足感に浸っていましたが私は金沢に行かねばなりません。そして頭を使ったからかお腹ペコペコに。ひたすら8号線を走り、おいしそうなお店を探しますが、外食チェーン店ばっかり。せっかくならその土地のおいしいものをいただきたいものです。なさそうであれば夕食まで我慢しようと心に決めたときに見つけたのです。福井県の8号線沿いにある十阡萬(じゅっせんまんと読みます)というお店を。豚の絵だらけの看板で、店名は正直わかりにくいです。でも、ここには何かがある。そう直感してバイクを停めました。


直感を信じて入ってよかった遅めの幸せランチ!




率直に申し上げるとアタリなお店でした。このあたりはソースかつ丼と越前そばが有名です。どちらも食べたいんだけど、どうしよう〜という願いを叶えてくれたのがまさに私が注文したハーフ定食(800円)。お蕎麦はすりおろし大根が入っているのが特徴だと言ってました。でもってソースかつ丼。秩父のあるわらじかつ丼というのがありますが、それよりもカツは薄め。ですがその薄さのカツにたっぷり染みたソースがサイコーで、お米との相性がばっちりなのであります! 口に頬張るたびに「あ〜幸せだなぁー、幸せだなぁ」と強く思うとともに万物に感謝するほどでした。ほかのメニューもおいしそうでした。ちなみにスーパージャンボエビフライ(4400円)は現在お休み中です。十阡萬 金津店 福井県あわら市瓜生20-9-1 TEL0776-74-1334

4000円のビジネスホテルに泊まった金沢の夜。(朝食付き)

 無事に金沢駅近くにあるホテルにチェックイン。そうして事前に調べておいて行きたかったのが金沢の台所とも呼ばれている近江町市場(おうみちょういちばと読みます)。商店街とか市場とか大好きなのでルンルンとしながら向かったのですがシャッター街になっているではありませんか。訪れた日は日曜日。市場はお休みでした…。ショック。仕方ないので、そのままスーパー銭湯「和おんの湯」へ。ホテルからバイクで10分くらいの場所です。そしてここは最高にいいお風呂でした。泥パックをしてサウナに入ったり、ジェットバスがあったりと、とにかくいろんな種類のお風呂が楽しめます。私のお気に入りは寝ころび湯。仰向けになって身体半分だけ入るお風呂で長く入っていられます。そしてホテルに戻り、部屋でアルコールとめかぶという組み合わせで夜を締めくくりました。





近江町市場は日曜日はお休みだそうです。ところどころで居酒屋さんは営業していましたが、活気ある市場を見たいのならば平日行くのがオススメです。そして和おんの湯は朝5時〜24時まで営業しています。ツーリングで疲れた身体を癒すにはやっぱりお風呂。私は気づいたら2時間以上いました。
和おんの湯 石川県金沢市神宮寺2-30-1  TEL076-251-8889 

次に向かうのは能登半島一周。そして富山まで行ける…のかしら?

 私が宿泊したビジネスホテルは朝食付き4000円という激安ホテル。おいしいコーヒーもいただけたし、金沢に行った際はリピートしたいと思いました。やっぱり旅でお金がかかるのは宿ですからね。宿泊費はできるだけ抑えたいです。あ、そうそうこの日、石川県に戻って寄りたかったのが「ハニベ巌窟院」。北陸のB級スポットとも呼ばれ、地獄を体験することができる施設です。でも能登半島を一周して富山まで行くことを考えると距離感覚がつかめていない私でも、無理だと判断し諦めることに。昨日のメガネミュージアムの時に気づいて寄っていればなぁ…と後悔するのでした。興味のある人はぜひぜひぜひ訪れてみてくださいね。珍スポット好きな人はぜひ!

 目指すはズバリ能登半島一周。でも寄り道をしすぎてしまってなかなか前に進めません。最初に行ったのは千里浜です。この場所はクルマやバイクが砂浜に入っていくことができるのです。台風直撃という日でしたがどこかに逸れてごきげんな陽気でした。

※続きは写真とともにご覧ください! ちなみに能登半島一周はお昼頃に無理だとジャッジして能登半島の真ん中あたりに位置する和倉温泉へ宿泊しました。ゆったり満喫したい人は2日間くらいかけて周るのがベストだと思います。



ひたすら、のと里山海道を走ります。以前、ここは有料道路だったそうですが今は無料。あと金沢東I.Cから私は乗ったのですが、手前に「この先90Kmガソリンスタンドなし」というような看板がありました。行かれる方はタンクにたっぷりのガソリンを入れてから乗ってくださいね。


千里浜I.Cを降りるとそこはもう千里浜なぎさドライブウェイ。案内看板の指示に従って進むと砂浜に着きます。それがもうあっさりと砂浜に入っていけてしまうものだからビックリです。4駆に乗っているお兄ちゃんやバイクに乗っている人もチラホラいました。


砂浜にバルカンSを置いて撮影ターイム! 空と海が一体となっていて、とてもいい雰囲気です。記念にバイクと一緒の撮影がしたくって自撮りをしてましたが、恥ずかしいし、うまく撮影できないし、通りすがりのおじさまに撮影をお願いした結果が上の写真です。指が入ってますね。あまりに日差しが強かったのでスマホの画面も見えなかったのでしょう。そんな撮影をしてくれたおじさまを記念にパチリ。ゴールドのフレームメガネが何ともお似合いです。それはもしや鯖江のメガネでしょうか…?
石川県輪島市にある白米千枚田(しろよねせんまいだと読みます)の景色。日本海に面して小さな田がうねうねと重なった絶景スポットです。日本の棚田百選、国指定文化財名勝に指定されていて奥能登を代表する観光スポットでもあります。大変素晴らしい景色でした!

(つづく)

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